「真の美しさとすこやかさ」をもたらすYON-KAな人々〜パーソナルスタイリスト 政近 準子さん②

日本初のパーソナルスタイリストとして多岐に渡りご活躍されている政近準子さんに、「スタイルがある人」のエッセンスについて聞きました。ファッションを越えたところまでも、多くの方からの相談が後を絶たないという多忙を極める政近さんですが、なぜ「自分というスタイル」をすこやかに保てているのか、その素顔に迫ります。


欠点とか、どうしようも変えられないところも含め
自分で許していけるかどうか。
そのリアリティーが、その人の魅力をつくっている。



―― ヨンカは、洋服で例えるとどんなイメージですか。

基本はオフホワイトとかで、透明感があるイメージ。いつもは全身黒で戦闘体勢なのですが、ヨンカに真っ黒はちょっと、と思って今日は白にしました。静けさがありながら、凛とした強さもすごくあるブランドなので、素材は天然素材の中に、あえて人工的な素材もポイントで入れています。


―― ナチュラル100%ではないのですね。

「ナチュラル」っていう言葉の怖さというのがあって、完全な自然派志向って色気がないんです。例えばナチュラルなワンピース一枚コットン素材のものを着ました、で、それだけでいいのかというと少し危険だな、と。目指しているイメージは、イタリアの50歳以上の大人の女性達が醸し出せるものなのですが、日本人が真似ると疲れた感じになっちゃうんです。

なんでも、「天然」「無添加」みたいなものでそろえて、化粧品も、お洋服も、食べ物もそう、ってなると毒がなさ過ぎて、人として面白くない。何か演出していくっていうことを、女性で生まれた限りゼロにしちゃうとやっぱり早く老けるし、そういうのは少し気をつけた方がいいですよね。


―― 「毒がある」というのは、美しさのポイントでしょうか。

毒というよりは、まず、みんな一緒に見えてしまうのが一番つまらない。何かその人のもっているもの、エッセンスが感じられないと、洋服を着ている意味がないんですよね。モテ服のようなおかしな名前がついたりして、男性にもてるためにはモテ服を着なきゃいけない、という風潮がありますが、そういう人は大体面白くないんです。なぜかというと、そこがなくなったら自分を保てない人だから。ただ、そういうカテゴリーが実際に出来ているのは、良いと思うから人がついていくからなので、完全否定するだけではダメで、そこから学ぶことはすごく大事だと思います。


―― 最近20代の男性もデイスパに通うのがブームになっていますが、男性の美容についてどう思われますか。

全然ありうるでしょう、実際20代の男性は結構きれいですし、意識が全く違います。女性たちの概念が、きちんと手入れをしている人のほうが好きというデータが20代では過半数を超えている、という事実は、それ以上の年齢の男性も知っておく必要があると思います。皆そうだから合わせるということではなく、いまの時代の中心的な考え方や、若い人が素敵だと思っていることを知らないのは、やっぱりまずいですよね。

男性はお金の使い方に偏りがあって、靴とか眼鏡とか特定のものにすごくお金を使うのに、スーツにはあまり使わなかったりします。あとは残らないものに対してお金を使うことに、男性は躊躇する傾向があるんです。スキンケアはまさに、残らないものなので、そういうものにお金を払う価値観は、免疫がないので抵抗があるかもしれません。でも、消費していかない、物を残していかない、というのもひとつの美学なので、何十本もの眼鏡とか、時計とか、バランスの悪いものを溜め込んでいくよりは、お肌とか、自分が本来もっている素材に目を向けてもよいのではと思います。


―― 自分が本来もっている「美しさ」とは、どう見つけていったらいいのでしょうか。

日本は、本当のリアリティーというものを追求するのが遅れていると感じます。欠点とか、どうしようも変えられないところも含め、自分で許していけるかどうか、ということです。リアリティーが、やはりそのひとの魅力を作っているものなので、その充実というのがないと、「○○がきれいだ」とか、「若く見える」とか決めてくれる雑誌の情報に飛びついたりしてしまいます。雑誌が決めるものではなくて、自分で違うものを見つける方が苦しいので、「注射でも打って、若く見えれば、それが素敵なのよ」といわれれば、その楽な方に流れてしまう。それで良いって誰かが言ってくれている方が、安心なんです。自分でこれがいいと思えるものや、例えば間抜けだったら間抜けな部分とかも、認めること、そういうところがあると、人として印象に残りますよね。

< ①を読む    ③に続く >


PROFILE:
パーソナルスタイリスト 政近 準子

パーソナルスタイリスト創始者 (有)ファッションレスキュー社長
パーソナルスタイリストプロ育成校 PSJ学院長
25歳でイタリアへ移住後、 【その人を輝かせる服を提案できるパーソナルスタイリング】 の必要性を提唱。
2001年、起業し、日本で初めて、タレントやモデルだけではなく 一般の方にもスタイリングをご提案。政治家 会社社長 管理職 起業家など、延べ1万人以上をスタイリング。テレビ、新聞、雑誌等への出演・掲載 多数。『素敵の法則』(集英社) 発売中